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戦略と連動した経営計画を策定する 企業は通常、事業戦略を出発点に企業目標を決め、その目標に基づいて経営計画を策定する。つまり、最初は戦略がリード役になって事業や製品の市場浸透策が構想として練られ、商品戦略、マーケティング戦略というかたちで個別戦略を立案し、具体化して、戦術にまで落とし込み、経営計画に反映させる。 戦略(ストラテジー)とは、使い古された言葉で、決して新しいものではない。軍隊が大局的、長期的に戦局を見て、大が小を制するがごとく、大局から圧倒する戦法のことをいう。一方、戦術(タクティクス)とは、個々の戦闘の場面で小が大を制するがごとく、直面する敵に局地戦で勝つ施策である。 中小企業は大企業と異なり、地域限定戦略、局地戦といった戦術を得意とするが、必ずしも大企業の真似をせず、すき間戦略を取ることも生き残る戦法である。しかし一般的には、事業戦略は業界全体を大局的に見て、3か年程度を見通し、現在の経営諸条件の改善を意識して立案する必要がある。 それに、従来の戦略立案は過去の実績や経験を中心に立案されてきたが、これからは単にデータを集めただけの情報や体験は役に立たなくなった。前提条件が前触れなく変わる121

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