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何と寺院向けの卒■塔■婆■専用プリンタを開発したのだ。大阪に本社を置く「ティティエヌ」。同社の武田賢一社長は参入のきっかけをこう語る。「友人の住職から『卒塔婆を書くのに時間がかかって仕方がない。特にお盆のシーズンは寝る間もないくらいだ。何とかならんかなあ』と相談をうけたことです」ビジネスチャンスと捉え、勤めていたシステム開発会社を辞めて起業に踏み切ったのだ。普通なら「そうですかぁ」と聞き流してしまうところだが、武田社長は違った。これをまず、着手したのは市販のプリンタを卒塔婆用に改造すること。卒塔婆を送り出す機構の開発からはじまり、インクのノリを良くするために板面を平たく加工するなどの工夫を凝らした。次に、行ったのは梵字のフォントの開発。梵字とは古代   サンスクリット語の基礎にもなっている文字で、仏教には欠かせないもの。しかし、特徴的で通常は判読ができないくらい難しい。これを何とかクリアした後は、檀家データ檀家の反応も上々17第1章 ニコイチ商法

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