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第■章バンクミーティングとは何かせん。さらに、金融機関である以上、リレーションシップバンキングのプリンシプル(行動指針)がありますから、地域活性化や雇用維持に反するような発言もできません。 このように、このバンクミーティングの意見交換には、それなりルールがあるので、この縛りを十分認識することで、中小企業経営者や認定支援機関などは必要以上のプレッシャーを回避することもできます。 バンクミーティングは、株主総会や取締会とは違い、債権者である金融機関がその場で意思決定を行う場ではありません。関係者が借り手企業の支援を行うことについて、借り手企業の作成する再生案を聞いて、その発言に対して質疑応答をする会議です。したがって、この会議の参加者には意思決定の権限もありません。各金融機関の担当者は、会議終了後に会議の席上で得た情報や配布された資料に基づいて、本部承認を得るために、稟議書(申請書)を書かなければなりません。 言い方を変えれば、バンクミーティングは、後日の各金融機関本部の意思決定への稟議書作成の準備会議の性格もあります。会議では、「参加各金融機関は提案された借り手企業の方針や提案にほぼ同意しているか」「提案された経営改善計画に対する各金融機関の評価はどうか」「経営者のやる気や内部管理体制の堅実性、また経営改善計画のモニタリング態勢を別の各金融機関が認めているか」などを確認します。配布資料については、各金融機関がその資料自体への信頼度があるか、またほかの金融機関が異議を申し述べなかったかなどをチェックすることなどがポイントになります。■ (7)意思決定の会議ではない

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