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第■章バンクミーティングとは何かませなければならないという本音もあるので、金融機関担当者としては、その発言や対応については遠慮をし、控え目にする傾向があるからです。 しかし、なかには、経験の浅い金融機関の出席者が、バンクミーティングの目的を「債権者集会」「株主総会」と同様なものと誤解して、借り手企業に対して厳しい質問をすることもあります。このような場合は先輩格の別の出席金融機関のメンバーに戒■■■められたりします。 あくまでもバンクミーティングは、借り手企業が主催者になって、複数の金融機関が一堂に会し、同じ時間、同じ条件で、その申請内容を聞いてもらう調整会議だからです。周到な準備をした上で開催されるバンクミーティングは、金融機関にとって大きな情報収集になり、ときには、その企業に対して自信を持って支援できる情報を得られる場となります。 中小企業の経営者にとって金融機関は、普段でも敷居が高いのに、バンクミーティングにおいて何人もの貸出担当者から質問をされたり、意見を求められることは大きなプレッシャーになります。バンクミーティングでは、税理士などの認定支援機関に回答や意見を述べてもらうことも可能ですが、必ず経営者はその場にいなければならず、直接意見を求められることもあります。 一方、このバンクミーティングにおいては、参加している金融機関にも大きな拘束があって、自由に発言や意見交換を行うことはできません。金融機関にも独占禁止法の縛りがあり、参加金融機関同士で「弱者である中小企業」への貸出条件の相談はできません。また、後にくわしく述べますが、情報開示規制や利益相反行為、また非弁行為への抵触についても、金融機関は注意をしなければなりま■■(6)出席者の守るべきルール

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