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第■章バンクミーティングとは何か 返済猶予や条件緩和を各金融機関から受けており、業績も順調とは言えない状況では、かなりのストレスがたたまるものと思います。 特に、資金繰り予想については、「そんな甘い資金繰り予定で、本当に大丈夫なのですか」と聞かれたら何と回答するべきか、また「この経営改善計画は、売上アップやコスト削減の根拠が弱いのではないですか」などと質問されたら、はたして自分の回答で、プロの銀行員は納得してくれるのか。 さらに、返済期限延長などの条件緩和や資本性借入金・債権放棄など、金融機関にかなりの負担を与える支援を依頼した場合、「当行としては、いままでも、最大限の努力を御社にしてきたのに、なぜ、これ以上の要求をするのですか」と言われたらどうしたらよいのだろう。 はたまた「他行さんの借入金利に比べて、なぜ自行の金利はこんなに低いのですか」、「他行さんには、多額な返済をしているのに、なぜ当行への返済は少ないのですか」と追求され、「金融機関は同じ債権者であるはずなのに、なぜ御社はこんなに金融機関を不平等に扱うのですか」などと言われたらどうしよう、などのさまざまな不安が募■■ることになるかもしれません。 その上、取引額の多い残高メインバンクに対して、ほかの銀行が責任追及をした場合、「しっかり答えてくれるだろうか」、または「自分たちはメインバンクとは思っていない。むしろ、○○銀行さんがメインバンクと思っていました」などのやり取りが行われたらどうしようか、ということまで心配になるものです。 このように、バンクミーティングの経験のない中小企業は、わからないことばかりで不安があると思います。このようなプレッシャーは予想以上に大きなものです。 したがって、中小企業のアドバイザーである税理士等の認定支援機関は、このような不安を払拭する助言や指導を行っていくことが大切になります。■

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