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第■章バンクミーティングとは何か見交換や相互に相談を行って、決定する債権者会議のような場と錯覚する人がいますが、それは固く禁じられています。 この点は、平成21年に行われた「金融検査マニュアル」の金融円滑化編チェックリストで、金融機関相互の情報確認の際は独占禁止法に違反しないようにとの注意がマニュアル本文にも明記されています(第3章参照)。 金融機関は債務者から経営改善計画や返済計画の説明を聞き、疑問点があれば、債務者や支援者へ質問し、その提案内容を自行に持ち帰って検討します。次回のミーティングで、原則としてその結果を発表することになります。各行の合意が得られたら、その次のミーティングにおいてはモニタリングの具体的な方法について確認します。 バンクミーティングの主目的は、主催者の借り手企業(債務者)が円滑に資金調達ができ、無理なく返済ができるように、債権者である複数の金融機関に協力を求め、支援活動をスムーズに行ってもらうためのものです。 いわば貸し手側である金融機関が、足並みを揃えて借り手企業に対応します。 ゼネコンが大きな工事を請け負い、その工事を多くの下請企業に任せるという形態と少し似ていますが、金融機関からの借入は「シンジケートローン」という大企業向けの特殊な金融手法を除けば、いまはゼネコンのような取りまとめ機能はありません。これはかつてのメインバンクの仕事でしたが、現在は債務者自身がメイン行や認定支援機関等の力を借りてバンクミーティングで行わなければなりません。 借り手企業が要請事項を整理して、すべての金融機関の合意を得■(3)各金融機関の足並みを揃える

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