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1 第■章バンクミーティングとは何か 平成21年に施行された中小企業金融円滑化法は平成25年3月末に期限を迎え、金融機関から返済猶予や条件変更を受けた企業の借入残高は、100兆円にのぼります。同法の実施された3年4カ月の間に、中小企業の債務は、企業間信用から金融機関に集積されてきたと言えます。 金融機関に積み上げられたこの債務に対する現実的な圧縮策・削減策は、現在大きな課題となっています。 国は「中小企業金融円滑化法の期限到来に当たって講ずる総合的な対策」を発表し、金融機関による円滑な資金供給・経営支援強化を柱とする具体策を掲げており、その一つが、独力で経営改善計画の策定が困難な中小企業・小規模事業者に対して、経営革新等支援機関(税理士等認定支援機関)が計画策定・実行フォローアップの支援を金融機関と連携して行う施策を奨励しています。 この認定支援機関の登録数は、平成26年初頭で約2万件となっています。対象企業は金融機関やこれらの認定支援機関等と相談しながら、実現可能性の高い経営改善計画や返済計画を作成する必要があります。 そしてそのプロセスで、通常の企業は、複数の金融機関との取引があることから、取引金融機関が一堂に会して同一の情報開示をして、今後の再生について合意を得る場が必要になります。その場がバンクミーティングです。バンクミーティングの背景(1)中小企業債務は金融機関に集積された

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