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⑤ 二男の収入と資産・負債(特に自宅の有無と住宅ローン)⑥ 長男の居住先と、住宅ローンの有無⑦ 長男と二男の家族構成企業再生事例集Ⅱ●アドバイスのポイントと注意点1.確認事項(順不同)① 保証協会について、100%保証と80%保証(責任共有制度)の区別② 売掛金の残高13,709千円が、買掛金5,346千円に比べて多いが、 ⑴ 延滞分があるのか? ⑵ 全額回収できるのか? ⑶ そもそも回収サイドは長いか?③ 長期貸付金32,878千円は、 ⑴ 誰に対して ⑵ いくらの残があるか? ⑶ 回収の可能性は? ⑷ 個人のローンや生活費の補てん(社長や一族に対する貸付け)か?④ 不動産登記簿謄本の債務者欄がブランクになっているが、誰の分か? ※ 設問には『個人名義の借入金の担保に入っている』と記載されているが、借入金の明細を見ると、H信用組合からの個人借入れは債務者二男、額にして287千円しか記載されていない。ちなみにM印刷としては、H信用組合からの借入れはない。『個人名義借入金』のK信用組合が、H信用組合と思うが…。●『相談内容』に対する回答 本件では、相談内容が具体的に記載されているので、まずはその回答から、解説してみる。 ちなみに本件は、事業再生というより、『経営者個人及びその家族の生計をどうするか?』という事案である。従業員は4人しかおらず、二男を除く全員がM印刷に勤めている。その二男までもが、M印刷の保証人になり、また個人でローンを組んで、M印刷に注ぎ込んでいる。決算書を見ても、役員報酬11,856千円が、経費全体23,001千円の51.5%を占め、対売上総利益25,847千円では45.8%、売上−材料費61,890千円でみても19.1%を占めている。まさに、“経営者一族の個人商店”がその実態である。そこで以下では、『経営者及びその家族をどうすればよいか?』という観点で、全てを考えてみる。

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