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⑴死刑を担保に記帳を迫ったフランス会計の歴史から本来の役割を探る「フランス商事王令」です。当時のフランスは大不況の真っ只中。巷では企業倒産が頻発していました。これを見かねた国王のルイ14世は、財務大臣のコルベールに倒産防止のための政策立案を求めます。そこでできあがったのが「1673年フランス商事王令」なのです。コルベールの命を受けてこの商法典の編纂に当たったのがジャック・サヴァリーでしたので、「1673年フランス商事王令」は「サヴァリー法典」ともいわれています。りません。この法典には「破産時に正規の帳簿を裁判所に提示できなかった者は死刑に処す」という、とてつもなく厳しい罰則が用意されていたのです。岸悦三教授によれば、破産犯罪取締を規定していた1609年アンリ4世王令に基づき、1637年9月3日パリ高等法院が詐欺破産者に対して死刑の判決を下したというから驚きです。世界で初めて、国家的規模で商人に記帳や決算書の作成を義務付けたのは1673年のこの法律の目玉は、商人に記帳と決算書作成を義務付けたことでした。それだけではあ当時のフランス政府は死を担保にしてまでも、事業家に「倒産を防ぐための正しい記帳基礎編039

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