した。手が回らず、お客様に税務調査が入った時に、思いがけない追徴課税が発生するケースが多発しました。また「経理処理は会計事務所任せ」というルーズな考えの企業が続出する事態も招きました。さらに、業務の大半が伝票整理で終わってしまうため、専門的知識を発揮する機会も余裕もなく、何のために猛勉強をして国家資格を取ったのか分からなくなってしまったのです。「自分が生涯をかけて選んだ税理士という仕事は、果たして中小企業の役に立っているのか」。そんな根本的な疑問がわいてくるのを抑えることができませんでした。お客様の中にはこんなご意見の方もおられました。「坂本さん、それは話がちがうよ。おれたちは、簿記会計が分からないし、まして事務員を雇う余裕もないから、あなたの会計事務所に会計処理を依頼しているんだよ。それを自分でやれと言うのは、あまりに理不尽な話じゃないか」。いの?」といった疑問を投げかける方もいらっしゃったのです。ところが、次第に多くの問題が生じてきたのです。例えば、帳簿整理に追いまくられてそれでも、勇気を出して、お客様に徐々に記帳の仕方をお伝えしていきました。しかし、あるいは「自分の会社で経理処理ができるのなら、会計事務所なんていらないんじゃな基礎編035
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