sample57256
14/52

この問題は古くて新しい問題です。日本では正確な会計(記帳)の重要性について、古くは300年以上前に井原西鶴(1642~1693)が、『西さ鶴か織お留ど』において、――万よの事に付て帳面そこそこにして算用こまかにせぬ人、立身出世するといふ事ひとりもなし――と述べているそうです(出典:アレックス・カー著『犬と鬼』2002年・講談社・126頁)。ここで「立身出世」を「企業の存続と発展」と読み替えれば、会計の本質が浮き彫りになるのではないでしょうか。現在、会計事務所の所長であると同時にTKC全国会の諸活動を牽引する会員の一人でもある坂本先生は、TKC全国政経研究会幹事長として、租税正義の実現を目指す法制度改革の先頭に立って提言活動をしておられます。TKC全国政経研究会の近年の活動成果は「コンピュータ会計法」法制化、さらに商法本則と会社法に「適時に正確な会計帳簿を作成しなければならない」との文言が盛り込まれたことなどに大きく結実しています。さらに「中小企業の会計に関する基本要領」(「中小会計要領」)の策定過程においては、坂本先生がその生みの親の一人といっても過言でないことが、本書をお読みになるとお分かりいただけると思います。昨今は、分かりやすさを標榜するいわゆる「会計本」が多く発刊され、一種の出版ブームろずいめくり010

元のページ  ../index.html#14

このブックを見る