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全国会の初代会長であった飯塚毅博士の所説を出発点としながらも、会計の本質に関する歴史的研究をさらに実証的に進められ、その成果として今日米国発のグローバルスタンダードに洗脳された多くの会計学者が見失っている会計の本来の機能について、その本質を突き止め、人類の英知とも言うべき複式簿記を基盤とする会計の効用復活を提唱されるに至ったのです。そのような努力を重ねてつかんだ確信は「会計は会社を強くする」というものでした。そのような坂本先生の主張は、中小企業の経営支援に携わる多くの職業会計人を励まし勇気づけています。これまで多くの会計人は意気消沈していました。約10年前に橋本政権の下で始まった会計ビッグバン(1999年)以降には、わが国の会計学者と国の政策を担う国家官僚の多くには抜きがたい誤解が生まれていたからです。グローバル化の必要性がやたらと強調され、会計の世界では社外の投資家に対して国際会計基準(IAS)に基づいて情報開示する必要性が異常に強調されだしたのです。その結果これを正当なものとして、中小企業においても国際会計基準を適用すべしという議論が高まっていました。しかし、わが国の企業数の99%を占める中小企業においては、社外の投資家から資金調達するケースはほとんどなく、そのほとんどは地元の親しい金融機関から支援を得ていたのです。したがって中小企業にとって国際会計基準はまったく役に立たないのです。むしろ長期008

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