sample56363
29/52

(1)生涯研修制度の導入を祈念し、自利利他の聖行の実践を願い、国家と社会と働く者とに対し正しい使命感を抱く会計人のみの参加を求め、かかる参加会計人の全国的一大集団を形成して驀ばく進しんし、古今未み曾ぞ有うの一大勢力を構築する以外にその目的達成の道はないとの結論に達し、ここにTKC全国会を結成した。 かくの如くTKC全国会は、商業主義を止揚したTKCの高次元の目的追及の必然の所産として結成されたものであるから、TKC全国会とTKCとは、その利害が互いに矛盾する関係にはなく、かつ、表裏一体の関係に立つものとする。従って、今後TKCはこの理念を徹底して理解し、全力を尽くして本会の存続目的に協賛しなければならない。 TKC全国会を統括する原理の性質は、今後ますます重大化してゆくテーマであるが、デモクラシーに内包するソフィスト的性格・その衆愚性を喝破した哲人プラトンの批判精神を容れ、単純多数決の総括理論はこれを採用しないものとする。同時に、いわゆる指導者原理が、ともすれば独善と腐敗の危険を内蔵する点に鑑み、TKC創設の理念を謙虚に理解し実践する立場をその不動の価値基準として限定する、いわば限定的指導者原理をもってその集団統括の原理とする。従ってTKC全国会の会長たる者は、税法及び会計学の精通者であるばかりでなく、常に厳しく私心を超克し、光明に背面なしの境涯に徹し、謹んでこの原理を実践し、全体の運命形成に奉仕し得る者でなければならない。別言すれば、会計人として道元禅師のいわゆる身心脱落、脱落身心底の真実の実践者であることを求められるものとする。(6) 飯塚毅初代会長は、日本の税理士についての社会的低評価を除去する方策として、次の2点を提唱しています。1つは国税当局への嘆願事項であり、もう1つは、経済社会における情況の変化が、質量ともに激甚さを増している事実に鑑み、イギリス、アメリカの会計人制度に倣って、日本の税理士にも生涯研修制度を導入すべきだということです。(7)昭和57年2月に飯塚毅初代会長が記した『TKC研修所 研修ガイドライン』の前文「90時間研修の意味するもの」に73. TKC全国会の基本的活動

元のページ  ../index.html#29

このブックを見る